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CADについて

イージーラップを開発するのにずいぶん多くのCADにお世話になっています。いくつか紹介します。

電気回路設計CAD

AltiumDesigner6 : 電気の回路図を描いて、プリント基板用のデータを生成します。このデータを基板製造メーカーに渡して、電気部品の載る配線板を作ってもらいます。

機械設計CAD

AutoCAD 2009 : 2次元の機械図面を書く時はAutoCADを使っています。慣れるまでが結構大変ですが、慣れてしまうと多機能で使いやすいです。

AlibreDesign : 3次元のCADです。今回初めてプラスチック成形でケースを作ったのですが、そのための金型を設計するために使いました。当初は何も知らなかったので、AutoCADの3次元版が使えると思いこんで、30万円以上の大枚をはたいてアップグレードしたのに使い物にならず、結局このCADで設計をしました。作成できる部品点数や機能に制限がありますが、ケースのような単純なものであればこれで十分。しかもこれ、無償評価版。涙が出ます。俺の30万円をかえせ〜。

ソフトウェア開発ツール

HEW : ルネサスのCPU開発統合環境。ディスプレイユニットに搭載されているのはルネサスのH8というCPUです。開発言語はCですが、このCPUのプログラムをコンパイルするための環境です。これも無償版。

MPLAB IDE : マイクロチップのPIC(CPU)を開発するための環境です。赤外線トランスミッタの制御に使っています。こちらも開発言語はCで行っています。

いろんなCADを使って設計をしていますが、実は一番得意なのはここには無いFPGAというICの回路設計だったりします。次の開発案件ではこれが炸裂?する予定です。

ちなみにエディタはGVIMというエディタを使っています。UNIXではおなじみのVIの進化版ですね。

知らない人には何のことかさっぱり分かりませんね。

何が大変だったか?

イージーラップの開発で何が大変だったかというと、ノイズ対策です。

磁気センサーの出力などは、数mVという微小な電圧なのに、30cm離れたところでは、プラグが数万Vでバリバリやっているわけですから、ノイズ対策をしておかないとまともに動くわけがありません。開発当初は、磁石も無いのに2秒おきにラップを計測したり、10000回転以上回すと電源が落ちたりというところからのスタートでした。

あれやこれや対策をして大丈夫かというところでテストをしたところ違うマシンに載せるとボロボロ。よくよく調べてみると、プラグの抵抗入りと抵抗無しが大きく違うことが分かりました。これまでは抵抗入りのプラグを使っていたんですね。

発売を延期し、抵抗無しのプラグでも動くようにさらに改良をするわけですが、エンジンからのノイズは定量的に測れないところがつらいところです。回転数も違えば、ノイズの飛び込み方もまちまちで、適当な測定器もありません。結局1台のバイクに4〜5個のイージーラップを取り付けてスナッピングを繰り返し、誤動作の傾向を調べては改良の良し悪しを判断するということを繰り返しました。一日かけて考えた改良が、エンジン始動直後10秒でダメと分かることなどよくあることで、自分の中の対策の引き出しがだんだん少なくなってくると、緊張感も高まってきますが、何とか対策をすることができて発売にこぎつけることができました。

それまで正常に動いていたのに、誤動作が起きるようになったら、まずプラグとプラグキャップの接触を確認してください。最近はキャップとプラグのガイシが密着しないで、電極だけで固定するようなキャップもあるようですので、特に注意が必要です(振動で電極が削れることがあります)。極端な話、プラグキャップとプラグが電気的に接触していなくても、エンジンはかかったりします。そのような時に発生するノイズは強烈で、イージーラップに限らず、デジタルのCDIなど、他の電装パーツにも悪影響を及ぼす可能性があります。

ラップタイマー仕様の裏事情(1)

イージーラップの仕様は本当はこのような事情で決まりましたというトピックをいくつか。

・ 磁気と赤外線のハイブリッド

  これまで無かった磁気と赤外線のハイブリッドセンサーですが、この構成にした表向きの理由は、ユーザーの方の出費を抑えて磁気と赤外線での計測を可能にするということになっています。これはこれで正しくて何の偽りも無いのですが、実はもっと大きな理由があります。それは、別構成にしてオプションパーツが増えるのが面倒くさい...ということなのでした。低価格を実現するために最少人数で製造している関係上、オプションが増えるといろいろ大変なのです。

・ 大きな液晶の文字サイズ

  イージーラップに限らず、ラップタイマーは液晶表示デバイスを使っていますが、どのようなデバイスを使うかを検討している時にダイレクトドットコムレーシングのK氏から、できるだけ文字の大きなものを使ってほしいという要望がありました。見やすいことは良いのですが、なぜだろうと聞いてみると、最近のレースシーンには、昔走っていて、最近復帰する年配のライダーが増えているとのこと。もしかして老眼対応ですか?(笑)。というわけで、そのようなユーザーの方にもストレス無く使っていただくために、少しでも大きな文字&くっきりハイコントラストの液晶を採用することになりました。といっても、反射型液晶なので、暗くなると見えなくなるのですが ...。

・ 2ボタン操作

  テストで人のマシンにたまに乗ることがあるのですが、他社のラップタイマーの使い方をなかなか覚えられません。機能が多い分、ボタンも設定項目も多いんですね。ボタンがあると押したくなる⇒変なモードに入って戻れなくなる⇒わけが分からなくなっていやになる、ということになってしまいます(マニュアル読めよと思ったあなた、その通りです)。そうならないためにはまず押せるボタンを減らすこと。考えた結果、単純にラップを測って後からデータを呼び出すだけならボタンは2個で十分という結論になりました。操作性に関しても他の何かと操作が似ていれば使い方を覚えやすいのではないかと考え、標準的なストップウォッチに基本操作をできるだけ似せて作っています。

ラップタイマー開発のきっかけ

ラップタイマー の開発裏話や、これから先開発していく商品の開発状況などを記載していこうと思います。

まず第一弾は、ラップタイマー開発のきっかけから。

実は、ラップタイマーを作りたいと最初に考えたのは私ではありません。エイプ、XRモタードの激安バックステップでおなじみのダイレクトドットコムレーシングのK氏なのです。

K氏とは15年ほど前にレーシングカートで知り合ってからの縁で、数年前にK氏がバイクレースに復帰するのを機に、私も時々手伝いにサーキットに行くようになりました。

当時、K氏はALFANOのラップタイマーを搭載していたのですが、練習コースが京葉サーキットともてぎ北ショートコースだったこともあり、赤外線、磁気のフル装備で価格も5万円以上するシステムでした。

あるとき、こんな高価なものではなくて、1万円台でラップタイマーを作ることはできないのですか?とK氏に聞かれたことが、最初のきっかけだったと思います。

果たしてできるんだろうか?とりあえず原理検討してみますという軽い気持ちで開発をスタートしたのが、2007年の夏。しかし、当時は本業が忙しくラップタイマーの方は休眠状態、ようやく本腰を入れて開発を始めたのはその1年後、2008年の夏でした。

正式に作ると決めたら、次の問題はどんな機械を作るか、機械の仕様です。高機能&高価なラップタイマーはいくつもありますし、そのような機械を一人で開発するのは難しいので、逆に、できる限りシンプルで安価なものを作ることにしました。せっかく作るのだから、自分たちがラップタイマーに対してユーザーとして不満に思っていた部分を解消できるようにしようと考えていくと、意外に簡単に詳細仕様は決まっていきました。